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アサギマダラって
       どんな蝶?
 

 

 アサギマダラは藤袴の密を好んで吸う蝶ですが、他に比べて生態の解明されていない部分が多い謎に包まれた蝶でもあります。

 アサギマダラは「旅する蝶」として有名で、春から夏にかけて南から北へ移動し、秋になると南下するようだということです。アサギマダラの不思議は、まず、渡り鳥のように季節によって長距離を移動する習性を持つということです。

 しかも集団でそれを行うのです!何がこの「渡り現象」を誘引しているのかは研究でも特定されていないようです。

定期的に国境と海を渡ることが標識調査で証明された蝶は、世界に1種しかいません。

2000年には台湾から日本へ、翌年には日本から台湾への移動例が見つかった。2002年には、本州から沖縄県の南大東島へ移動した4例の報告がありました。 台湾との間には島々が連なっているが、南大東島へは1000キロもの海を渡るほかありません。2005~06年には、小笠原諸島の父島での再捕獲や、長野県から 台東沖の島、蘭嶼まで2000キロを超す移動も確認されています。

 

京都にも、ぜひきてほしいものですね。

藤袴ってどんな花?

 

フジバカマの可憐な薄紅紫の小さな花をご存知ですか?  かつては京都の町中に群生していたと言われており、万葉集では秋の七草に数えられ、 古くから人々に親しまれていた事が伺えます。派手さはありませんが、その郷愁を誘う花姿が日本人に愛され、源氏物語など様々な古 典文学にも登場します。

また、藤袴はとりわけ香りがよく、平安時代の貴族たちはそれを匂い袋にし、身に付けていたと 言われています。具体的には、桜餅の葉(塩漬けされたオオシマザクラの葉)の香りに似ておりどちらもクマリンという成分が香りの 元となっています。

それほど愛されてありふれていた植物にもかかわらず、現在では野生のものは激減しました。もともと性質は強健で丈夫 な植物なので、護岸工事や宅地造成など戦後の急激な開発により、住処を追われたことが減少した一番の理由ではないかと言われています。植物園で栽培しているものや園芸種は比較的よく見られますが、かつてのように野原に群生している自生種=原種はほぼ姿を消したと思われていました。

ところが、1998年西京区大原野で株が発見されたのです。この株を大原野在住の藤井肇氏(乙訓の自然を守る会)が大切に保全・繁殖されて、現在その株わけによって 京都市内各所で育成されています。この藤袴の原種を、大切に守り育て増やす活動が少しづつ広がっています。

 

 

また、アサギマダラが吸蜜する植物としてもよく知られています。  

 

 

 

 
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